瑠璃光院 白蓮華堂
日曜仏教礼拝(1月17日・永楽先生)
2016-01-18
和讃のひかり
恩愛はなはだたちがたく
生死はなはだつきがたし
念仏三昧行じてぞ
罪障滅し度脱せり
高僧和讃 龍樹菩薩讃
語句の意味
▽恩愛=父母・妻子などの情愛、愛着。煩悩の因。
▽念仏三昧=三昧は禅定。阿弥陀仏の他に心を移さないで念仏すること。
▽罪障=煩悩によって作ってしまう罪業の障碍。
▽度脱=生死の苦海を渡って解脱すること。
和讃の意味
この和讃は二首の連作。前に
「一切菩薩ののたまわく われら因地(前の地位)にありしとき 無量劫をへめぐりて 萬善諸行を修せしかど」
という一首がある。意味は、すべての菩薩たちが言われているのは、
自分たちが菩薩になる前、永い時間をかけてあらゆる難行苦行をしたけれど(以上一首目)、
父母・妻子らへの恩愛の情はどうしても断ち切ることができず、
また生死(生老病死、この世の煩悩)の迷い、悪業をどうすることもできなかった。
ところが幸いにも、念仏三昧(阿弥陀様を信じきった)の結果、
ついに煩悩の罪障(罪業のさわり)が消滅して悟りの世界に渡ることが出来た。