瑠璃光院 白蓮華堂

日曜仏教礼拝(9月6日・東先生)

2015-09-07

和讃のひかり


至心信楽(しんぎょう)欲生と

十方諸有(しょう)をすすめてぞ

不思議の誓願あらわして

真実報土(ほうど)の因とする

浄土和讃(大経意)

※意訳

阿弥陀如来は至心・信楽・欲生の三信をもって、

十方衆生が浄土に往生できるよう呼びかけ、

凡夫が仏になるという不思議な誓願をあらわし、

真実報土に往生できる因をしめされた。

※文意

この第十八願に「わが誓願の真実を深く信じて、わが国へ生まれようと思え」と、

阿弥陀如来が迷いの世界にいるあらゆる衆生に呼びかけて勧められ、

誓願の不思議をあらわして、その信心を真実報土へ往生する因(=種)とせられるという趣旨です。

※語句の解説

①至心

心の奥底からいつわりをはなれた、至誠の真実心のこと。

仏を信ずる心そのものが、仏のはからいによるものであり、仏のまごころが、至心であるとする。

②信楽

親鸞聖人は、「疑いという煩悩の混じらない心を信心という」と言われているが、

その信心を頂くことが出来たことに感謝する心を信楽という。

信心+感謝=信楽(罪深く、地獄行きの、どうしようもない私を救ってくださることに感謝する)

③欲生

仏が衆生を浄土に往生させたいと願う、摂取不捨の心です。

仏が衆生を往生させたいと願う慈悲心(仏の欲生心)が衆生にはたらきかけられ、

それによって衆生が浄土に往生したいと願う信心(衆生の欲生心)となる。

④諸有

衆生、有情ともいい、生きとし生きるものすべてを呼称する。

⑤不思議

不可思議と同義語であり、人間の思慮を超えた仏の智慧や功徳を讃嘆する表現であり、

よって、阿弥陀仏を不可思議光あるいは不可思議光如来と呼んでいる。

⑥誓願

阿弥陀如来が法蔵菩薩として世自在王仏のもとに修行していた時、

四十八の願を立てて、これを成就したとされ、その願を誓願、弘誓願、本願などという。

⑦真実報土

本来の浄土を報土といい、真実報土ともいう。

DSCF5720.JPG

DSCF5731.JPG