瑠璃光院 白蓮華堂
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2015年08月17日
和讃のひかり
浄土無為を期すること 本師釈迦のちからなり 長時に慈恩を報ずべし 高僧和讃 善導讃
この世(娑婆世界)で永遠に続く苦しみをはなれ、 浄土の涅槃のさとりが期待できるしあわせの身となったのは、 まったく釈迦如来のおかげである。 だから私たちは、常にお釈迦様の教えに随い、 浄土に救ってくださる阿弥陀如来一仏を専念して、 釈迦・弥陀二尊の慈悲と恩徳に報謝しましょう。 釈迦と弥陀、このお二方はどう違うのか、二つの考え方がある。 一つは鈴木先生の法話で紹介された 「釈迦弥陀は慈悲の父母 種々に善巧方便し われらが無上の信心を 発起せしめたまひけり」 のように、釈迦は私たちを慈父のようにいつくしみ、 弥陀はは慈母のようにはぐくんで導いてくださる。 二つ目は、お釈迦様はみんなを浄土にすくう 阿弥陀様のことを教えて下さったという考え方。 お釈迦様に教えてもらわなければ阿弥陀様に遭うこともこともなく、 往生もできなかったので、同等にありがたい、ということ。 この和讃は、死は悲しいことだけれども、 死ぬことでこの世の永遠の苦とさっぱりオサラバして 安楽の世界に往生するということでもあるので、 私ども無量寿山光明寺では、火屋勤行・窯前勤行といって、 火葬場でこの和讃を称える。 |
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2015年08月12日
8月13日から16日、月遅れ盆となります。 お盆の棚飾りとして、鬼灯(ほおずき)が使われます。 灯籠草という名を持つほおずきは、 ご先祖様をお迎えする灯りを表しているといいます。 紅くふくらんだ形はなんとも可愛らしく、 音を鳴らして遊んだ記憶のあるかたもいらっしゃることでしょう。 食用のほおずきも、甘さと野菜の苦味を感じられ、 この時期美味しくいただけます。
「ほおずきの花」「ほおずき市」は夏を表しますが、 ほおずきは秋の季語です。 供花も少しずつ、秋のものが入ってきます。 お盆を過ぎれば夏の盛りも去り、夜もだんだんと短くなりますね。 現在7時までご参拝可能です。宵の時間、ぜひご参拝ください。 |
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2015年08月10日
和讃のひかり
身を粉にしても報ずべし 師主知識の恩徳も ほねをくだきても謝すべし 正蔵末浄土和讃 愚禿善信集
阿弥陀如来の私たちを必ず救う(摂取不捨)という大悲(本願力)の恩徳に対して、 身を粉にしても報じなくてはならない。また、その大悲の教えを私たちに 伝えてくださった師主・知識であるお釈迦様や善知識のご恩に対しても、 骨をくだいても報謝しなければならない。 ※如来の大悲や、師主・知識の恩徳に、報謝するためには 「いつでも、どこでも、どんな時でも」、仏さまをはじめお釈迦様や善知識の教えを心底から頂き、 報恩感謝の念をさらに深めることです。たとえば、「みぞれの中で大根を洗うこの地方の老婆は、 雷鳥や鮭やトンボたちのように自然の変化に気配を感じる度に、 『なんまんだぶつ』と口ずさんでいる」(「納棺夫日記」より)という心です。 行住坐臥、時処諸縁、今でしょう!そこで、これらの恩徳について書かれている 『正信偈』を味わってみたいと思います。
正信偈(正信念仏偈) 親鸞聖人がお書きになった正信偈には阿弥陀如来、お釈迦様、七高僧の恩徳と、 それに報謝することが書かれています。私たちも日曜仏教礼拝でお称えし写経し報謝しています。 ①依経段(前半部分)・・阿弥陀如来やお釈迦様の教えについて書かれています。 無量寿経によって明らかにされている浄土往生の正因は信心であり、 念仏は報恩の行であることを説明し、「本願を信じ念仏申さば仏になる」と讃嘆しています。 ②依釈段(後半部分)・・インド・中国・日本で、この教えを正しく伝えた七高僧、 すなわち三朝浄土の大師の業績やそのお徳を讃嘆しています。
一祖・竜樹大士・・釈迦如来楞伽山~応報大悲弘誓恩 難行道(聖道門)と易行道(浄土門)に分け、本願念仏を信じれば自然に悟りを開く。 二祖・天親菩薩・・天親菩薩造論説~入生死圏示応化 阿弥陀仏からいただく一心、つまり本願力の廻向による一心が大切。 三祖・曇鸞大師・・本師曇鸞梁天子~諸有衆生皆普化 往生は阿弥陀仏の本願による。 四祖・道綽禅師・・道綽決聖道難証~至安養界証妙果 念仏すれば必ず往生できる。 五祖・善導大師・・善導独明仏正意~即証法性之常楽 名号を往生の因とすることによって、必ず浄土へ往生できる。 六祖・源信和尚・・源信広開一代教~大悲無倦常照我 往生要集を著され、地獄の様子を書いている。 七祖・法然上人(源空)・・本師源空明仏教~必以信心為能入 法然坊源空。誰でも念仏すれば必ず浄土に往生することができる。 |
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